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『空の境界』

TYPE-MOONの奈須きのこが同人時代に書いた小説。本屋さんで見てくれたらわかりますがとにかく分厚い。470ぺ-ジぐらいあるのが上下巻。読み応えばっちりです。あらゆるものの死を見ることが出来る直死の魔眼をもった両義式と探す能力に長けている黒桐幹也の物語。奇妙な登場人物(普通の人が全くといっていいほど登場しない)の持つ信念が複雑に絡み合って起こる事件。その考えが宗教的であったり偏執的であったりで何が良くて、何が悪いのかの境界線が曖昧になってくる。話す内容も難しく、見たことも聞いた事も無いような感じもしばしば。ただ完全にほっとかれるわけではなくて、むしろどんどんと物語に引き込まれていく。物語の展開であったり、会話のカッコよさだったり。なにより一番かっこいいのは式を全く疑わず最後まで信じきった幹也です。彼の生きるうえでのスタンス、孤独だけど周りの人を暖める人柄。人間の完成形のひとつでしょう。式を思う一途さと、あの最後の台詞はかっこよすぎる。そして、最終章の切なさも空の境界を締めくくるのにふさわしい(志人の「ありがとうにさようなら」がとても雰囲気に合っています)。後の世に残る名作だと思います。

TYPE-MONNの作品は月姫、fateとありますが間違いなくボクはこれが一番好き(ゲームと小説のメディアの差もあるけど)。といっても月姫はマンガとアニメしか知らない、原作はオークションで8万近くの値がついているから生きてるうちに出来るかどうか。同じ世界観の上でどの作品も物語が展開していきますが、この空の境界の切なさが他の作品よりも贔屓にさせる原因だと思います。あとどの主人公よりも黒桐幹也がかっこいい。式もどのヒロインよりも好きだ。

アニメ化ってネタ記事もあったみたいですが、絶対2クールでも終らない。やるなら殺人考察になるだろうけど、個人の考え方とかテレビで放送していいようなレベルじゃないし、血は飛び散るし、会話は難しいし、まず無理。ただ動く姿を見てみたい気もする。
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『世界の中心で愛を叫んだけもの』

この本に手を出したのは、あのエヴァンゲリオンの最終回のタイトルだったからなんですが。正直難しい。15篇の短編が載ってますが3分の1は今いちよく理解できなかった。どの話も面白いのだけど難しい専門用語なんかにぶち当たって内容をちゃんと読み取れない。面白いだけにもっと自分の頭がよければと思ってしまう。表題作の「世界の中心で愛を叫んだけもの」はどうにも上手く理解できない。最初の1ページ目から頭上にクエスチョンマークが浮び、いったん消えるもまた浮び、話の流れはわかるのだけど、面白いのだけど、完全に理解できず悔しい。そりゃあもしもこれを受けてエヴァの最終回を作ったんなら、ああなってしまうでしょう(エヴァは叫んだのは愛というかIでしたけど)。全体的にセックスとヴァイオレンス。SFに初挑戦でしたけどもっと自分の頭がよければもっと楽しめたんだろうな。


『ザレゴトディクショナル 戯言シリーズ用語辞典』

戯言シリーズの裏話や無駄話や制作秘話やあれやこれやをが五十音順に解説してくれるオフィシャルファンブック。ネタバレ必至。全部あとがきの雰囲気で書かれていて、とても読みやすい。シリーズを全部読んでからわかるあの話のあんな場面の裏側に十三階段のメガネ率の多さ、そしてエヴァのすごさ。何よりもすごいのは一番最初に登場する哀川潤の解説の長さ他のものよりも圧倒的にページを割いている。さすが人類最強。思わず笑ってしまうほど面白いし、最後にはイラストレーターの竹さんの四コママンガも載ってるし買っても損はないと思う。


『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』
戯言シリーズの一冊目。これが一番ミステリっぽい。天才だらけの孤島で起こる首切り殺人事件。天才の定義や斜に構えた考え方、展開そして結末。どれも、ひねくれたボクの感性のど真ん中に来る話でたちまち魅了されてしまいました。いったん解決した事件をまた解決してしまう展開には驚き。反則だよ。面白いなぁ



『クビシメロマンチスト 人間失格・零崎人識』
まだミステリ。主人公いーちゃんが仲良し四人組の中に入ったことによって起こる首絞め事件。今回はいーちゃんの嘘つきっぷりやエゲつなさがとても酷い。事件の結末も前同様まさかって感じで悔しい。バトル描写もあって、最初から最後まで息をつかせない。面白いなぁコノヤロー



『クビツリハイスクール 戯言遣いの弟子』
もうほとんど謎解きな要素が無くなり、バトル描写がほとんど。まあ哀川さんの出番が多く哀川潤ファンにはたまらない。シリーズの中で一番ページ数も少なくすぐ読める。ちょっとボリュームが足りない感じですが、哀川潤がかっこいいからいいさ。



『サイコロジカル上 兎吊木垓輔の戯言殺し』
『サイコロジカル下 曳かれ者の小唄』
上下にしなくても何とかして一冊にまとめて欲しかった。でもシリーズの中ではこれが一番好き。終始戯言戯言戯言、独特な文章、濃いキャラクター、流れるような展開。そして今回は途中でトリックがわかった喜び。飽きさせない。そしてやっぱり哀川潤はカッコイイ。いーちゃんの戯言や言葉遊びは時に的を得ていて穿っていてひねくれていて、ボクの目からうろこを落とさしたり共感させたり不安にさせてくれました。



『ヒトクイマジカル 殺戮奇術の匂宮兄弟』
むしろこっちを上下にしてよって言うぐらい多いページ数。身近な人物の死、淡々としていたいーちゃんが人間っぽく葛藤し逃避し罵倒し罵倒される。特に、みいこさんとのやり取りはものすごくグッと来る。ああもうすげえやみいこさん。ミステリな要素がほとんどなくなったのがちょっと残念。この巻からの展開が一気に次の『ネコソギラジカル』に繋がっていく。狐面のラスボス登場。哀川潤との関係。いよいよラストに向かって加速して物語が加速して行ってます。



『ネコソギラジカル上 十三階段』
『ネコソギラジカル中 赤き征裁vs.橙なる種』
『ネコソギラジカル下 青色サヴァンと戯言遣い』
まさか『クビキリサイクル』を読んでるときにラストがこんなんになるなんて思いもよらなかった。遂にシリーズ最終章。まず登場人物欄にびっくり。いままで出てきたキャラが総出演。内容も今までのシリーズのネタが満載。それでもいくつか伏線が拾いきれてない気が。世界を終らせようとする狐面の男といーちゃんの縁。繋がりだとかそれまでとかすでに終っているだとか生きていないだとか物凄い次元での会話。いーちゃん自身は力を使わず戯言で問題を解決していく様はかっこいい。この言葉の力をこのシリーズでとても強く感じた。堂々の大団円。ハッピーエンド。戯言シリーズの最後を飾る素晴らしい物でした。


『失はれる物語』

角川スニーカー文庫から出ていた『君にしか聞こえない』『失踪HOLIDAY』『寂しさの周波数』からの作品と「マリアの指」「ボクの賢いパンツくん」「ウソカノ」の計8本の短編が読める。どの作品も切なさ漂わせる作品で、特に表題作の「失はれる物語」は思わず涙ぐんでしまうほど悲しい物語でした。このほとんど幸せが無くその幸せすらも自ら放棄してしまう過程は悲しく、これで何も思わない奴はきっと人ではない。
「手を握る物語」は切なさは無いものの最後の最後にあっといわせる展開は驚きです。そして悔しい。「マリアの指」この物語は切なさ一辺倒でなくミステリ要素も少し入っていて主人公の心理描写やマリアの人柄の話の中心となる設定、展開この本の中で一位二位を争うぐらい面白い。本当に最後まで悲しいのは「失はれる物語」ぐらいで、後の作品は切ないなかで、前を向こうとするポジティブさが感じられる物でした。角川スニーカー文庫をもってて書き下ろしのためだけに買うのはもったいないと言う人でも「マリアの指」だけで、買う価値があります。また、その逆の人も角川スニーカー文庫にしか入ってない作品があるので買って見るべきです。個人的には「華」とか入れて欲しかった。
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