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『すべてがFになる』

あの森博嗣の「すべてがFになる」の漫画版なわけなのだけれども、ボクは絵柄にちょっと戸惑った。全体的に冷たくて、なんか怖い。あの難解な物語を漫画で読んだらどうだろうと思って買ったが、ちょっととっつきにくい。文章でしかわからなかった博士の部屋なんかを絵として見られる辺りは良いが、先生や萌絵などの人物は結構イメージと違っていた(その辺は人によって違うと思う)。物語は一冊に上手くまとまっているが、やっぱり絵柄の好き嫌いで、この話の印象は変わると思う。慣れたら結構原作の雰囲気のまま読めるのだけれど、犀川先生ってこんな人だっけ、萌絵ってこんなにバカっぽかったっけって思うこともしばしば。四季博士の死体も夢に出そうなくらい怖い。普通漫画のほうが、絵があってコンパクトに要点も捕らえていて読みやすいが、コレに限っては小説を読んでから読んだ方がいいと思う。この独特な絵柄のせいで森博嗣の世界を敬遠することが無いことを望みたい。
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