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『恐るべき子供たち』
空の境界で幹也が言われていたフランスの詩人とはこの人のこと。でも空の境界を読む前から知っていたはずだけど、なんだったか思い出せないでいるボク。そんなことは置いといて、この小説詩の世界観は暗い。彩りなどなく無彩色。白と黒と灰色、時折瞬間的に赤色のような物が出るだけで、静かに狂気が渦巻く世界。ざっくばらんに言えばILLである。とにかくILLである。閉じられた世界の中で姉と弟が互いに愛し合い憎しみ合い、最後は愛するあまり悲劇的な死を迎える。神経質で鋭利で圧倒的な世界観、特にラストへ向かうエリザベートの芝居は飲み込まれる。同性愛や窃盗、無邪気な子供の生々しい感情。キモチワルイとは言わないが、不思議な雰囲気が満ちている。圧倒的。
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