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『秒速5センチメートル』
異常なまでの背景の美しさと、繊細で私的な、そして素敵なストーリーは期待通り。短編連作というかたちで、全3話一つ一つに感動。特にラストは、もう画面がみれない。そして主題歌の山崎まさよしがぴったり過ぎる。今までの作品見たくSFではなく、日常を淡々と描く作品。明里と貴樹の心の距離、地理的な距離そして生きる速度の違いから生まれるすれ違い。無理をすれば決して会えない距離じゃないのに、離れ離れのまま大人になり、そして……。もう何故なんだと、何故幸せになれないんだと、切なさに胸を締め付けられるボク。あの踏切で彼女は何故振り向いていなかったのか? と嘆きたいがラストの貴樹の表情を見ると、ああ大丈夫かなと納得してしまうボク。ああ切ない。全3話中特に第1話の出来はとてもよく、だんだんと尻つぼみに、というかリアルに近づいてきてちょっとみていて辛くなる。だって初めは希望があった。それでも映像美や、ラストの台詞なしの主題歌に合った風景の連続で感動。これから「one more time,one more chance」を聴くたびにこの切なさが押し寄せてくるかと思うと――。短編連作という形式なだけに、今までの長編とは違った雰囲気で、多分表現の仕方とかも違うんだろうケド、心理描写をもっとやって欲しかった。そこがちょっと不満足。この作品自体は、とても大好き。でも、こういう別れや、孤独感をもった作品が続いているので、4作目にはもっと違ったバリエーションの作品がみたい。
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